2019.10.10
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日本 の古い芸術に関する書籍を買い取りました
日本 の古代、中世に制作された古い芸術品に関する書籍を買い取りました。
幾つかをご紹介しましょう。
「正倉院の伎楽面」
伎楽面とは、古代日本で演じられた仮面舞踊劇である伎楽に用いられた仮面。 世界最古に属する面としてその歴史的意義は大きいと言われています。
その書籍はその伎楽面を、図や写真を多く使って詳しく解説しています。
筆者にとっては、この本で古代の日本に仮面舞踏劇が存在したことを知りましたが、更にそこで使われていた仮面の完成度の高さに驚きです。
仮面の表情はちょっと怖いですが、デザインとしてカッコイイです。
これらの面を着けて、どんな物語が演じられていたのか? 観客はどんな反応をしていたのか? 妄想は尽きません。
「日本中世絵画の新資料とその研究」
極彩色で描かれた古い日本の絵画。
筆者が驚くのは、そこに描かれている人物や動物の躍動感です。
特に沢山の馬がそれぞれの特徴とともに描かれていますが、当時のカタログやブロマイド的な意味合いがあったのでは、と筆者は勝手に想像し、楽しくなってしまいます。
そして、もう一つ。
南無阿弥陀仏と書かれている文字の中にデザインされた文様が描きこまれています。フォントの面白さも含めて、現代のデザインでも多く使用されている手法です。
それをこの時代に既に使っていたとは、、、。
当時のアーティスト、クリエイターの実力に驚くばかりです。
「仏画の造形」
洋の東西を問わず、古い芸術と当時の宗教とは切っても切り離すことはできません。
この書籍はそんな宗教画(仏画)を解説したものです。
筆者が興味深く感じるのは、絵画の緻密さとその発想の大胆さです。
絵画は、衣服の模様、指先までの美しさ、孔雀の羽や花びらの一枚一枚まで、とても細かく表現されています。
一方その構図はとても大胆に感じられます。
孔雀の上で、蓮の花に囲まれているデザインって!
現代の自分たちには、蓮や孔雀の上に乗った仏様はある意味見慣れているかもしれません。でも、最初にこのデザインを考えた人って、、、すごいと思ってしまいます。
研究材料としてだけではなく、こんなに読者の想像力を掻き立ててくれる、古い美術を扱った貴重な本たち、ぜひ一度手に取ってみて下さい。
尚、これらの書籍はヤフーオークションで入手可能です。
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