2018.04.19
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冷たい方程式 ハヤカワSF 今も古びない限界状況下の選択
冷たい方程式 ハヤカワSF
名作と評される、トム・ゴドウィン著の表題作が収録されたSFアンソロジーです。
この短編が書かれたのは1954年。
古いですが、内容は今も決して古びないどころか
今だからこそのリアリティを纏って迫ってきます。
「冷たい方程式」
>しかし、その宇宙船には兄に会うために密航した少女が紛れており、
>パイロットはその子を発見する。最低限の燃料しか積んでいない宇宙船は、
>そのままでは目的地に辿り着く前に燃料切れとなり、
>それを避けるためには…
(あらすじがわかりやすかったのでニコニコ大百科”冷たい方程式”より引用)
皆さんがこのパイロットだったら、実際、どうしますか?
今なら「ソリッド・シチュエーション・SF」みたいな
売り文句がつけられているだろう、限界状況下での選択に特化した話です。
映画ではSAWやオープン・ウォーターなどがそうでしょうか?
今でこそ、こういうタイプの物語は一般的ですが、
1954年当時はそう多くなかったと思います。
衝撃は凄まじかったようで、他の作家によるオマージュやパロディが量産されたそうです。
この作品の結末はおいておきまして、
ハヤカワSFは、査定の観点から見ても
比較的値がつきやすいジャンルです。
ハヤカワSFをお持ちの方、ぜひサイブックスへ!